Monthly Archives: 10月 2015

中村うさぎの人生相談

今回の人生相談は返答に窮するようなご相談2件を取り上げました。

この「人生相談」コーナーには、時々、返答に窮するようなご相談もいただきます。
今回は、そんな二件のご相談を取り上げましょう。

一件目は「りりこ」さん、二件目は「はにゃりん」さんからです。

「りりこ」さんのご相談には、「これは相談なのか、ただの質問なのか」と困惑しました。
相談だとしたら、答えようがないです。

それから二件目の「はにゃりん」さん、これは確かに深刻なお悩みなのですが、深刻過ぎて何と答えていいのかわからず、ついつい今まで保留にしていました。
そのお詫びも込めて、わからないけれども頑張って考えたいと思います。

では、「りりこ」さんから。

 

【お名前】
りりこさん

【都道府県】

【性別】
女性

【年齢】
38歳

【ジャンル】
その他

【相談内容】
うさぎ様へ
20年前から中村うさぎさんが好きです。
でも、本は専業主婦になってから買ってません。
図書館で借ります。
こんな私は、ファンでいいんでしょうか?

 

【中村うさぎの回答】

そんなこと訊かれても……困りますね。
「ファンでいいかどうか」なんて、私が決めることではないでしょう。
そもそもファンという存在には資格も義務もありませんから(有料のファンクラブとかもないしね)、本人が「ファンです」と言えばそれでファンとして成立するのだと思います。

りりこさんは私の本を買ってないことを気にしていらっしゃるようですが、それでも図書館で読んでくださってるようです。
でも、世の中には私の本を買うどころか読んだことさえなく、ただ「TVで観た」だけで「ファンでーす」なんて言う人がいるのですから、私としては本を読んでいただけただけで御の字です。

そんなわけでりりこさんのご相談(っていうか質問?)には「べつにいいんじゃないですか」としか答えられません。
ただ、あなたのメールを読んで、「ファンって何なんだろうな」と改めて考えてしまった私なのでした。

たとえば私をテレビで観ているだけで「ファン」だと言う人に対して・・・

 

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「好きなこと」と「得意なこと」が違う人は多い。

人生相談のお時間です。
今回は「モピオン」さんのお悩みです。

 

【お名前】
モピオンさん

【都道府県】
埼玉県

【性別】
男性

【年齢】
26歳

【ジャンル】
仕事

【相談内容】
26歳のゲイです。仕事についての相談です。

僕は中学生の頃から車のデザイナーになりたかったので美大に進学し、車のデザインを学ぶコースに進みました。
ですが、その時には車やデザインに対する自分の価値観が気付かぬ間に変わっていて、周りの人と比べるとマニアックな価値観となっていたようです。
世間的にウケが良い物をなかなか素直に良いと思えなくなっていました。

とは言え、デザイナーは企業や顧客のニーズに応える事も大きな役割の一つだと思い、自分の好みはさて置き教授(学校だと教授が顧客の役目だったりします)の顔色を伺いながらウケの良さそうな物を作るも、自分が乗り気で作ったものではないし中途半端でイマイチ。逆に自分が作りたいものを作ってみてもマニアックでウケが悪い、という状態が続きました。

次第に、お金を稼ぐには自分のやりたい事をガマンしないといけない、でもガマンしてまで車のデザイナーをやる事に意味があるのか分からなくなってしまい、悶々としたまま車のデザイナーになる事なく卒業を迎えました。

大学卒業後3年が過ぎ、今は縁あって広告デザイン関係の現場で下働き中です。
車のデザイナーになれなかった事を後悔はしていないのですが、大学時代に悩んだ事を未だに引きずっているのと、今後自分がどうしたいのか等の目標が全く定まらないまま、とりあえず今目の前にある仕事に集中しようとしているところです。
何か目標に向かって集中して働く同年代を見ると、羨ましく思ったり自分が情けないと思ったりします。

仕事や自分自身に過度な期待をしているうちは何をやっても上手くいかないと思うのですが、次のステップへ進むためのアドバイスや、うさぎさんがOLから文筆業へ仕事が変わっていった時のお話など聞かせて頂けたらありがたいです。
よろしくお願いします。

 

【中村うさぎの回答】

私がOLからコピーライターになったのは、コピーライターを夢見ていたからではなく、OLがめちゃくちゃ向いてなかったからです。
ただでさえ数字が苦手なのに、毎日毎日伝票整理でウンザリでした。

で、高校時代の友人に電話で愚痴ってたら、その友人が「あなたは昔から作文とか得意だったんだから、文章書く仕事に就けば?」というアドバイスをくれました。

確かに私は小学生の頃から作文が得意でした。
べつに文章を書くのが好きなわけではなく、単に得意だったのです。
学校の先生がどんなことを書いて欲しいのか、どう書けば感心するのか、ちゃんと心得ているような嫌な子どもでした。

あなたの立場に置き換えれば、「どんな車を作って欲しいのかわかってる」ということです。

 

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このお店の商品はもはや芸術品と言っていいと思う。

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前にも書いたと思うけど、あたしはキャビアが大好き!
そんなあたしが新宿伊勢丹でこんなお店を見つけたの!
キャビアハウス&プルニエ シーフードバー」よ!

キャビアハウス&プルニエ」は、世界に名だたるキャビアの専門店。
1872年に創業してロシアのキャビアをフランスに紹介した「プルニエ」レストランと、1950年にコペンハーゲンで創業してヨーロッパ中にキャビアを広めた「キャビアハウス」の夢のコラボから生まれたキャビアの超高級ブランドなの。

ファッションブランドに例えるなら、キャビア界のシャネルってとこかしら。
このお店がなんと10月7日から約1ヶ月間、伊勢丹の地下食品売り場のイートインで「キャビアブランチ」っていう超豪華な限定メニューを出すって聞いて、キャビア好きのあたしの血が騒いだわ!

これは食べに行かなきゃ絶対後悔するでしょ!

だって期間限定メニューなのよ?

ここで食べそびれたら、一生食べる機会はないかも!

この際、禁煙には目をつぶるわw

ってか、このあたしが禁煙に目をつぶるって、よっぽどよ!

 

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早稲田祭にてマスコミ研究会より依頼をいただき講演会をいたします。

日程:2015年11月7日(土)
開演:15:00(2時間)
場所:早稲田大学15号館101教室
料金:無料!
予約:不要!当日来ていただくだけ!
指定席券の配布も行なっておりますので、事前予約も可能となっております。

【指定席券】
当講演会では、ご希望の方を対象に事前にお席を予約できる指定席券(無料!)を配布いたします。
先着順ですので枚数がなくなり次第指定席券は終了いたしますのでご注意ください。
また、指定席を希望されたお客様限定で中村うさぎさんへの質問の募集も行っています。指定席申し込みの際に質問内容を添えていただければ、当日採用されるかもしれません!
指定席を希望されますお客様は次のメールアドレス宛に以下の4点を入力の上、ご連絡をください。

mailto:massken2015kouenkai@gmail.com

①代表者様のお名前(フルネーム)
②代表者様のメールアドレス
③希望される指定席の枚数
④中村うさぎさんへのご質問をお書きの上ご連絡ください!

④の質問募集に関してましては10月14日(水)を締め切りとさせていただきます。
より近くで中村うさぎさんのお話を聴けるチャンスなのでどしどしご応募ください!

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思春期に多大な影響を与えたという萩尾望都作品について語られています。

本日配信のオフィシャルメールマガジンの1コーナー「うさぎの図書館」では、中村うさぎの思春期に多大な影響を与えたという萩尾望都作品について語られています。

 

萩尾望都は思春期の私に多大な影響を与えた漫画家である。
「ポーの一族」シリーズや「トーマの心臓」「百億の昼と千億の夜(これは原作が光瀬龍)」などなど、夢中で読みふけった作品は数限りないが、ここでは「半神」という短編を取り上げたいと思う。

「半神」は文字どおり体の半分がくっついたシャム双生児(結合双生児)の姉妹の物語である。
片方は美しくて片方は醜い。
が、美しいほうはほとんど白痴であり、醜いほうは賢い。

賢いほうの少女が醜い容姿をしているのは、片割れに栄養分を取られて干からびているからである。
それゆえ賢いほうは美しい片割れを憎み、ほとんど白痴のくせにその美貌ゆえにチヤホヤされる彼女に嫉妬している。

 

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