Monthly Archives: 12月 2015

中村うさぎの人生相談

「教育とは洗脳です」というのが私の意見です。

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「西村卓也」さんです。

 

【お名前】
西村卓也さん

【都道府県】
埼玉県

【性別】
男性

【年齢】
34歳

【ジャンル】
仕事

【相談内容】
毎回、うさぎさんの真剣な言葉に深く共感しています。うさぎさんのような洞察力とでも言いましょうか、観察眼を私も身につけられるよう精進してます。

さて、相談です。私は、塾の講師をしています。小学生・中学生を扱う進学塾です。小学生は、中学受験をしない児童が通っています。中学生は高校受験に向けて通塾しています。

塾というところは、ご存知かもしれませんが「合格するため」「学校でよい成績を取るため」「定期テストの点数を上げるため」という目的に特化したところです。授業のカリキュラムや指導の仕方も、それを前提として組まれます。

私が塾業界で働き始めたころ、通塾する子どもたちは、そういったことを前提に通っていると思っていました。また、そう上司に教えられてきました。しかし、実際は違うのです。もちろんそういった子もいます。「偏差値のいい学校へ」を合言葉に必死になってがんばっている子もいます。

でも、ほとんどの子は親に行かされています。子ども自身は「行かされている」思っていなくても、「行くのが当たり前だ」と刷り込まれているのです。

彼らは塾で勉強することを心の底から望んでいません。「テストがあるから」「受験があるから」「学校で悪い点数を取ったら」という条件付きで嫌々来ている子がほとんどです。

私は、そんな様子を見て「自分のやっていることは本当にこれでいいのだろうか」と長年思ってきました。子どもを点数で見てしまう、進学する高校で見てしまう自分に嫌気がさしてきました。

仕事なので精いっぱいしなければいけないという使命感はあります。「子どもが、親が望むのであれば、自分の気持ちを殺してでもしなければいけない」と言い聞かせています。
会社は、「生徒数は!」「売り上げは!」と数字の話が中心です。「生徒のために…」と表では言っていますが…。

子どもって正直で、すぐに言動や顔にあらわれます。「嫌だ!」というサインです。私は長年(約10年)してきたせいか、それに気づいてきました。以前は、黙殺してましたが。

「もっと遊びたいだろうにな」と彼らの心情をふと考えたりします。

だから私は自分の授業を変えようと思いました。「生徒が笑っている授業」「楽しいと思える授業」へと。カリキュラムや授業の体裁は完全に無視してます。

すみません、文章でうまく伝えられず長くなりました。私はこういったジレンマに悩んでいます。もちろん「仕事変えたら?」と思うかもしれませんが、現状、放り出すわけにはいきません。(私が辞めても何も問題はないのですが…)

また、教育って何でしょうね?学校も塾も結局は数字なんですよね。でも、そんなんで幸せになれない。何を教えたらいいのか。「1467年に何が起こった」なんて、どうでもいいよ。彼らに何を伝えたらいいのでしょうか。あるいは、ひょっとしてこんなことを考えていること自体、私の考えは傲慢なのか。彼らを見下しているのか。…悩みます。以前、うさぎさんのお悩み相談の回答に少し書いてありましたね。もう少し深く、うさぎさんの教育観を教えていただけないでしょうか。

 

【中村うさぎの回答】

まず、「教育とは何か」という問いに関しては、「教育とは洗脳です」というのが私の意見です。
家庭での教育も学校での教育も、すべては「洗脳」です。
が、「洗脳」が悪いことだとは思いません。
倫理や社会常識なんてものは、教育という洗脳なくては植え付けられません。
そんなもの、子どもの頭の中に自然発生するわけないですからね。
誰かが植え付けなくてはならないものです。

で、親や教育者はそのような「洗脳」を義務づけられているわけですが、ここで問題になるのは「正しい価値観なんか植え付けられるのか?」ということです。
もちろん、あまりにも偏った思想や価値観を植え付けるのはどうかと思いますが、「公正なる価値観」なんてものも存在しないので、子どもに何かを教える以上、自分の偏見や無知ゆえの間違った世界観を授けてしまうことに関しては諦めなくてはなりません。
私たちには限界があるのです。

 

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クリスマスケーキは絶対バタークリームケーキ派なのよ!

メリークリスマス!

今日は美味しいクリスマスだ!
というわけで、こんなクリスマスメニューを用意しましたー!
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中村うさぎオフィシャルサイト運営事務局よりメルマガ配信遅延のお知らせ。

中村うさぎオフィシャルサイト運営事務局側の問題で、本日18:00の配信予定が遅延しております。
大変申し訳ありません。

本日20:00までには配信させていただきますので、もうしばらくお待ちください。

中村うさぎオフィシャルサイト運営事務局より。

 

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オフィシャルメールマガジン「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」本日延期分を含め配信いたします

中村うさぎ本人の事情により、先週金曜日配信のメルマガは、内容を一部延期して配信させて頂きました。当メルマガを楽しみにされていた会員の皆様、誠に申し訳ありません。

延期した内容を含め、本日メルマガを配信いたします。

以下、中村うさぎ本人からのコメントとして、当メルマガ内「女王様のご生還」から、一部を抜粋して掲載いたします。

【中村うさぎ本人からのコメント】

皆さん、先週金曜日は私の怪我のために2コンテンツしか配信できず、申し訳ありませんでした。

車椅子から解放された後、徐々に歩行もしっかりしてきて、最近は夫がいなくても一人で近所を杖で歩けるようになってたんですよ。
ところが「好事魔多し」とはこのことか、すっかり油断してしまった私はいつものように徒歩1分の場所にあるマクドナルドに単独で赴いたわけだが、その途中、何もない道端で躓いて転倒し、起き上がれなくなってしまったのだった。

それでも最初は自力で何とかしようと、死にかけの落ち武者が刀にすがって立ち上がるみたいに杖に掴まって踏ん張ってみたのだが、転んだ拍子に左手をひねったらしくめちゃくちゃ痛くて力が入らない。
で、しばらく道端でジタバタした挙句、寝ている夫を電話で叩き起こして助けを求めたのである。
くそっ、情けないぜ!

で、その手がみるみる腫れ上がり、ドラえもんみたいにパンパンに膨れ上がったうえに、中指が曲がったまま動かなくなり、近くの病院にて添え木をしてもらう始末となった。
それから数日間、手と指はどんどん腫れてどす黒く変色し、痛くて痛くてトイレでパンツ降ろすのもひと苦労というざま。
これは何かの天罰か?
私が「もうひとりで歩けるもん!」と慢心した報いなのであろうか。

 

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ツッコミ小人はむしろ、己の生来的な「他罰」を戒めるために脳内に生まれるのです

人生相談のお時間です。
今回は「中山スネーク」さんのご相談です。

 

【お名前】
中山スネークさん

【都道府県】
愛知県

【性別】
男性

【年齢】
62歳

【ジャンル】
その他

【相談内容】
私のツッコミ小人は普段は寝ているようでおとなしいですが、自動車に乗るとお目覚めになり、自分では無く他の運転者や通行者にツッコミを入れます。歳を重ねても落ち着かず変化無し。どうなだめたらいいですか?

 

【中村うさぎの回答】

まず、それは私の言う「ツッコミ小人」ではありません。
他の誰かが「ツッコミ小人」という言葉を私より先に使っているのなら別ですが、もし「ツッコミ小人」が私の造語であるのなら、「ツッコミ小人」は自分ツッコミしかしません。
ツッコミ小人」というのは、「私を外側から見ている私」なのです。

要するに、「ツッコミ小人」は自罰で、他人へのツッコミは他罰。
両者のベクトルは正反対ですし、そもそも人間は他罰的な生き物なので他者にツッコミ入れるのはきわめて当たり前の行為であり、わざわざ名づける必要もありません。
ツッコミ小人はむしろ、このような己の生来的な「他罰」を戒めるために脳内に生まれるのです。

したがってスネークさん、あなたはおそらく「ツッコミ小人」の存在しない人種です。
だから「ツッコミ小人」の意味もわからないのだと思います。

てなわけで、「ツッコミ小人」の定義はこれくらいにして、あなたが何故車に乗ってる時だけ他罰的になるのかという話をしましょう。

 

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