ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • 嫌な同僚を何度も思い出すのは、べつに無駄な時間だとは思いません。

  • 2017年10月23日 (月)

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「トキ子」さんです。

 

【お名前】
トキ子さん

【性別】
女性

【年齢】
32

 

【メッセージ本文】
9年間働いていた会社を表向きは寿退職にして辞めました。実際は地獄に落ちてほしいくらい嫌いな同僚に我慢が出来なくなって辞めました。辞めた時はスッキリしましたが、仕事は好きだったので今はモヤモヤしつまらない日々を過ごしています。その嫌いな同僚のことを忘れたくてもふと思いだし無駄な時間を過ごしてとても嫌になります。
うさぎさんは忘れられない嫌いなやつがいたらどうしますか??

【中村うさぎの回答】

私の場合、「嫌なやつ」は、その時その時で変わりますので、結局、新しい標的が現れれば前の「嫌なやつ」は忘れてしまうんだと思います。だから「忘れられない嫌なやつ」というのは、そんなにいません。
すごく腹が立ってても、しばらくすると冷静になって、「まぁ、しかし、あの人も気の毒だよなぁ」などと思い始めてしまうのです。この場合の「気の毒」というのは、同情というよりもっとたちの悪い「見下し感」ですね(笑)。
つまり、時間が経つと「嫌なやつ」ファイルから「哀れなやつ」ファイルに自動的に移行してしまうわけです。そうなると怒りの気持ちもおさまり、どこか他人事になってしまいます。
たとえば前夫も相当に「嫌なやつ」でしたが、今では思い出すと哀れになります。劣等感が強いがためにプライド(←悪い意味の)ばかり高くて虚勢を張って、さぞかし生きにくかろうと思うからです。彼がもしあのままで還暦を迎えてるとしたら、いまだにピリピリしながら生きてるんだろうなと思うと、やれやれと溜め息つきたくなります。

 

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