ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • もう持病だと思って諦め、自分の浪費癖と死ぬまで共存していくしかないっしょ。

  • 2014年07月25日 (金)

今回は「北村ひろこ」さんのお悩みです。
うー、身につまされる・・・。
というのも、この北村ひろこさん、私と同じ浪費癖の人なんですねぇ。

 

【お名前】
北村ひろこさん

【都道府県】
静岡県

【性別】 
女性

【年齢】
35歳

【ジャンル】
家庭

【相談内容】
はじめまして。
中村うさぎ先生の大ファンです。
ものすごく熱心な読者というわけではないのですが、高校生の頃から20年以上、ずっと好きです。
うさぎ先生の女談義が本当に大好きです。
女の自意識、依存癖についてずっと考察し続けてくださっていることに本当に感謝しています。

うさぎ先生への相談は、分不相応のラグジュアリー癖がいまだに治らないことです。

いろいろな依存症を渡り歩いてきた私ですが、最近ようやくようやく結婚できました。

私の新たな依存対象となってしまった夫には申し訳ないのですが、何とか結婚生活を送っています。

男性恐怖の私が見つけた相手ですので、夫は中性的でマイルドな男性です。
夫は男らしさに欠ける自分にコンプレックスがあるようですが、私は夫のそんなところが良くて結婚しました。

さて、苦労の末にようやく結婚できたというのに、私の分不相応なラグジュアリー消費癖が治らなくて困っています。

とくに、高額な食事や宿泊施設など、形に残らないものへの浪費が治りません。

結婚前は総合職で勤務していたので、約600万円ほどの年収がありましたが、今は無職です。

それなのに、浪費が止まらないのです。
過去には買い物、エステ、マッサージ、お酒、過度の引っ越しや特有の見栄っ張り行動で累計で1000万円ほど浪費してきました。

借金はしませんでしたが、貯蓄は一切できませんでした。
身体を壊すほど懸命に働いてやっと手にした多くはない収入を無駄なことにばかり遣ってきました。

結婚後は収入がない癖に、今も分不相応な浪費が止まりません。

持っていた株式を現金にした分と退職金で、350万円ほどあったのですが、これももう尽きそうです。

先生のように痛い行動をネタにできたらいいのですが、ネタにもできていません。
ひたすら自己嫌悪です。

自分のこの困った行動をどうしたら止められるでしょうか。

ご回答いただけましたら幸いです。

先生のご回復を心より願っております。
しわくちゃのお婆さんになってもずっと先生の女談義が聞きたいです。

 

【中村うさぎの回答】

ひろこさん、「どうしたら止められるでしょうか」というご質問ですが、それに対する私の答は、「止められません

ホント、役に立たない人生相談コーナーだなぁ。

でもね、これ、事実なんだから仕方ないよ。
こうしたら浪費が止まる」なんてベストアンサーを用意できるような私だったら、いまだに自分の浪費癖に困ったりしてませんがな。

そう、「週刊文春」の連載も打ち切られ、細々と生きている私ですが、あなたと同じようについつい分不相応な食事や見栄による他者への太っ腹散財、TV出演のための衣装だなどと正当化しながら際限なく服を買ってしまうショッピング衝動などが一向に影を潜める気配はありません。

まぁ、唯一の救いは、ブランド物に興味を失ったせいで、服飾費が往年のそれの1/10~1/20くらいに抑えられていることです。
とはいえ、おそらく常人の5倍くらいは服を買ってますねぇ。
困ったもんだ。

そういうわけで、ひろこさん、私にはあなたの浪費癖を治してあげられるような画期的な処方箋は出せません。

 

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