人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「れいこ」さんです。
【お名前】
れいこさん
【都道府県】
東京都
【性別】
女性
【年齢】
26
【ジャンル】
恋愛
【メッセージ本文】
「自分のセクシャリティについて、ストレートなのか、バイなのか、わからなくなってしまいました。
私は26歳のOLで、これまでは男性としか付き合いや経験はなかったのですが、先日同性の一つ上の会社の先輩とHしてしまいました。
入社時は性格が真逆な先輩と喧嘩してばかりで、周りからも心配されるほど険悪だったのですが、社のテニス部でダブルスを組み、2人で練習し、大会で勝てるよう頑張りはじめてから、少しずつ歩み寄る努力を続け関係が変わっていきました。
結果、飲み会で酔いつぶれたら実家まで送り届けあったり、ホテルとって飲み明かしてお誕生日を祝い合ったり、悲しいことや辛いことがあると朝まで悩み相談に付き合ってくれたり、2~3年かけて姉妹のような関係になりました。
しかし、距離を詰めすぎたのでしょうか。テニスの試合後に飲んで酔っぱらった日にディープキスをしてしまったことを境に、2人の間でキスすることに抵抗がなくなり、2人揃って酔っぱらうとお店の暗がりでディープキス(会社の他の先輩とかにも見られているのに)を繰り返すようになりました。
ただ、それもスキンシップの一環としてお互いに捉えており、彼氏もお互いいるから酔ってて楽しくなっただけ!とさほど気にしていませんでした(女の子同士だから唇も柔らかくて気持ち良いし、リスクもないしまぁ良いか、という気持ちでした)。
ただ先日、私が一人暮らしを始めて先輩が遊びにきてくれることになり、先立ってバーで飲みまくり、結局うちへ泊まることになりました。レストランから戻って最初は缶ビール等を部屋で飲みながら話し込んでいたのですが、かなり酔った状態でそろそろ寝よう!となったとき、いつも通りキスし始めて、何が引き金かわからないのですが、突然2人とも燃え上がり服を脱がせあってHしてしまいました。記憶は半分くらい残っていますし、拒否しようと思えばお互いできたけれどそれは全くなく、すんなり事を終えてしまいました。
翌朝、私は不安と戸惑い、そして得体の知れない達成感に包まれていました。H自体そもそも私は好きではなく、彼氏でも先輩でもその点は変わりなかったですが、先輩といくところまでいったなぁというやりきった気持ちはありました。
その後、それについて冷静に先輩と話し合ったら、2人とも同性は人生で初めてで、他の同性とやりたいと一切思わない。家族、親友、彼氏を超えた大切な人という枠にお互いがはまっているのは確かで、シラフでHしたいとは思わないけれど仮に酔って同じ状況なら受け入れるという思いは一致していました。そしてこれからもテニスのペアは続けますし、少し距離を置こうという話にもならず、今回の件は2人とも酔っぱらったことを反省し、全て受け止めて終わりました。
この関係は一体なんなのでしょうか?また、この関係でいることがお互い辛くなければ、そしてこの関係を望んだとしたら、このままで大丈夫なのでしょうか?先輩の彼氏にも嫉妬はないので恋愛とも違う感じなのかと思いつつ、でも先輩のことは心から大好きです。自身の彼氏や将来の旦那さんになる人には口が裂けても言えないですが、おそらく酔ったら先輩に甘えたり、甘えられたりして心身ともに許してしまうのが目に見えていて(しかも止められないし止めたくない)なんとなく男性陣に申し訳ない気持ちになってしまいます。
私と先輩は2人ともバイなのでしょうか?男性が好きですし結婚したいと思っており、今回のようなある特定の同性1人とこのような関係になっている時点で、例外なくバイになるのでしょうか?
長くなりましたがお答えいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。」
【中村うさぎの回答】
まず、ストレートなのかバイなのかレズビアンなのか、急いで決める必要はないと思います。そもそも女性は男性に比べて同性同士の肉体的接触に抵抗感があまりないので(女の子同士で手を繋いだり普通にするでしょ? 男同士ではあまり見ませんが)、そういう意味では何かのきっかけで女性と性的関係を持つことはさほど珍しくないです。
現に私も女性とエッチしたことがあります。普通に気持ちよかったです。でも、だからといって自分はレズなのかバイなのかストレートなのかで悩んだりはしませんでした。べつにどれでもいいからです。レズだのホモだのといった性癖で自分にレッテルを貼ることで安心する人もいるでしょうし、逆に不安定になる人もいるでしょうが、もともと性癖なんて「私の一部」に過ぎません。レズでもバイでもストレートでも、私は私です。その事実は変わりません。
ゲイの人たちが自分の性癖にアイデンティティを築き上げたがるのは、彼らの性癖が長らく差別されてきたからです。ゲイであることに罪悪感や羞恥心を持たされてきたから、あえてゲイであることに誇りを持とうと立ち上がった……それが「ゲイ・プライド」です。