Monthly Archives: 5月 2017

中村うさぎの人生相談

あなたが「真剣さ」や「真面目さ」を求めるのは、幸せになりたいからですよね?

人生相談のお時間です。
が、今回は人生相談に入る前に、ひとつ皆さんにお知らせがあります。
前回の人生相談に、読者の方からクレームと削除依頼をいただきました。
メールの文面からはよく事情がわからないのですが、どうやら「あれは私のことだ。プライバシーの侵害である。よって削除して欲しい」とのことでした。
どうして「私のことだ」とおっしゃるのか説明がされてなかったので詳しい事情はわからないのですが、どうやら相談者が本人のふりをして投稿し私生活をバラした、というような話らしいです。
もちろん他人のプライバシーを侵害するのは本意ではありませんので、削除いたしました。
皆さん、ご了承ください。

私は人生相談の内容を「当事者からの相談」という前提で捉えています。
なので、誰かのふりをして相談するなどという行為は想定外でした。
しかし相談が本人のものかどうかは検証しようがないので、今後も従来どおりの前提で取り上げていきます。
ですから、「誰かのふりをしてプライバシー侵害を目的に人生相談する」などという行為は慎んでくださるとありがたいです。
私は皆さんを信用していますので、ご自分の良心に基づく行動をお願いいたします。

それから、クレームのメールにはこのようなことが書いてありました。
原文のまま、引用します。

「うさぎさんは、先日Twitterで、(フォローリムーブに関して)「嫌なら見るな」と書かれておられましたよね?
しかし、特定の個人に対して悪意を持って書かれた文章を、その当事者が「偶然」目にしてしまって傷つくのは「仕方ない」んでしょうか?
それでも「見るほうが悪い」んでしょうか?」

あのですね、私が「嫌なら見るな」と言ったのは、ゾーニング問題に関してです。
「本人の見えないところでなら他者のプライバシー侵害をしてもいい」などとはまったく申しておりません。

私の発言をいちいちそのように曲解されるのは非常に不本意です。
もちろんご本人のご要望どおり削除いたしますが、あの突っかかったような文面は引っかかりました。
私のあずかり知らないところであなたのプライバシーが侵害されたのはお気の毒だと思います(なので削除いたしました)が、怒りの矛先を私に向けて「読んだ私が悪いって言うんですか?」などと詰め寄られても困りますね。
私はそんなことは一切言ってませんので、ちゃんと発言の意図を読み取ってください。

では、今週の人生相談に入りたいと思います。
今回のご相談者は「みしゅらん」さんです。

 

【お名前】
みしゅらんさん

【都道府県】
東京都

【性別】
女性

【年齢】
29

【ジャンル】
恋愛

 

【メッセージ本文】
私は29歳の未婚、彼氏なしの女です。

以前付き合っていた人とは1年前に別れ、しかも不倫関係でした。
その前は初カレで、初体験を捧げた直後の1.5ヶ月後にフラれました。

この歳なので、出産ラッシュを迎え、私もそろそろ動き出そうと、先日、婚活パーティに出かけました。

そこで出会った男性で、気になる人ができたので、食事をすることになったのですが、結局その人は真剣な出会いを求めておらず、身体だけの関係を要求されています。

そこでうさぎさんに質問なのですが、どうしたら男性に真剣に付き合ってもらえるのでしょうか?
また、私を真面目に愛してもらえる人を好きになれるのでしょうか?

【中村うさぎの回答】

んっとですね、まず私から質問です。
「真剣に付き合ってもらえる」「真面目に愛してもらえる」って、どういう付き合い方で、どういう愛し方でしょうか?
つまり、あなたが心から「この人、真剣に付き合ってくれてる」「真面目に愛してくれてる」と確信するには、どのような条件が必要なのでしょう?
結婚してくれれば「真剣」で「真面目」なのですか?
それなら、「結婚するまでやらせない」と宣言し、相手が去っていったら「けっ、不真面目なやつめ」と唾を吐き、婚約まで行ったところでもったいぶってセックスしてあげるようにしたら、とりあえず「相手は本気だった」ことになります。
「とにかく結婚」が目標なのであれば、セックスは安易に与えず、目標達成のための餌にする。
これは昔、多くの女性が遣っていた古典的手口です。
「お嫁に行くまでダメ~」ってヤツですね。
まぁ、私の青春時代には廃れてましたが(笑)。

とはいえ、こうやって結婚したからって、あなたが幸せになれるとは限りません。
あなたが「真剣さ」や「真面目さ」を求めるのは、幸せになりたいからですよね?
セックスを餌に結婚を手に入れても、すぐに浮気されたり杜撰に扱われたりしたら、あなたはちっとも幸せではない。

むしろ結婚が足枷になって、別れたくても簡単に別れられない、という最悪の状況にもなりかねません。

 

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うさぎ的日常日記

休日の新大久保の凄さを思い知ったわ!

世間はGWなのね!

カレンダーと関係ない私には連休なんて他人事だわ。

そんなわけで、いつもと同じ感覚で家の外に出てみたらビックリ!

なに、この人混み!

そうか、ここは新大久保。韓流ファンの観光地だったのね!

すっかり忘れてたわ!

とりあえず夫の手を借りつつ、杖ついてヨロヨロと歩き出したはいいけど、人にぶつかるわ、押されるわ、怖くて怖くて疲労困憊よ!

どこか韓国風の喫茶店で休もうと思ったけど、どこも大行列!

休日の新大久保の凄さを思い知ったわ!

で、ようやく入った喫茶店「風月堂」で一服しようとしたら、なんとライターのガスが切れてて火がつかない!

夫は私を喫茶店に置いて買い物に行っちゃったし、仕方なくウエイトレスさんに「マッチありますか?」って訊いたの。

そしたら、持って来てくれたマッチが、これ!

おお、懐かしの徳用マッチ!

ねぇ、新大久保ってさ、韓流以外はレトロなの?

つくづく不思議な街ねぇ!

でも、好きw

 

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恋愛も別れも、汚れてナンボです。

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「メロン」さんです。

 

【お名前】
メロンさん

【性別】
女性

【ジャンル】
恋愛

 

【メッセージ本文】
わたしは初めて付き合った人と3年で別れました。
最後の1年ほどは、遠距離になって年に数回しか会えなくなり、お互いに気持ちが離れていきました。

「これでお別れにしよう」と数ヶ月ぶりに会った時に、なんと避妊に失敗し、緊急避妊薬も使いましたが、妊娠していました。
パニックになり、相手と話し合いましたが、最終的には「もう責任は取れないし終わりにしたい」と言われ、ひとりで中絶手術を受けました。
それからは一切連絡を取っていません。

中絶という命を奪う選択をせざるを得なかったことは、今でも本当に苦しくて悲しいです。
初めての恋愛がこんな最悪の形で終わってしまったのは、避妊の知識が足りなかったということはもちろんですが、それほど本気で好きではないのに安易なセックスしたせいだと思います。

でも頭ではわかっていても、最初は相手が大好きだったはずなのに、何故こんな風に終わらなくてはいけなかったのか?という答のない疑問がぐるぐる頭をまわります。
恋愛に別れはつきものだとしても、しっかりお互いに成長し合って、敬意を持って別れられる人たちもいます。
3年も付き合っていたのに、残ったのが敗北感と傷だけというのが虚しいです。
恋愛というものをどう考えたらいいのか、わからなくなってきました。

【中村うさぎの回答】

メロンさん、大変でしたね。
中絶は女にとって苦しい選択です。
さぞかし罪悪感や自己嫌悪に打ちのめされているのでしょう。
でも、他に選択の余地はなかったのです。
これはもう仕方ないと吹っ切るしかありません。
どうか、自分を許してあげてください。
そして、今後は避妊をきちんとすればいいのです。

さて、あなたの文中で、気になる箇所がひとつあります。
「しっかりお互いに成長し合って、敬意を持って別れられる人もいます」という一文ですが、私の知る限り、そんな綺麗な別れ方のできる人はほとんどいません。
たいていは傷つけ合ったり憎み合ったり、そりゃもう修羅場というやつです。
中にはそういう大人な別れ方をする人もいるでしょうが、もしかすると本人がそう思っているだけで相手は内心どろどろに恨んでるかもしれないし、とりあえず表面を取り繕ってるだけなのかもしれない。
だからまず「お互いに成長して敬意を持って別れる」なんて綺麗事を信用しない方がいいし、そんなのを「理想」とする必要もありません。

恋愛も別れも、汚れてナンボです。
何故なら、恋愛こそが自分の一番醜い部分に向き合えるチャンスだからです。
私たちは、己の醜さに対峙しない限り、永遠に成長しない。
綺麗事を求めている限り、限りなく上っ面の人間になっていくのです。

 

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