Monthly Archives: 5月 2015

先週はお騒がせいたしました。
申し訳ございません。

ああいうことをした人間が他人の人生相談なんかにのってる場合なのかという気は大いにしますが、仕事なのでやります。

ですが、こういう人間なので、役に立てるようなアドバイスは何もできません。
ただ一緒に考えるだけです。
それでもよければ、ご相談メールくださいね。

さて、今回は「めもりあるくろす」さんの恋愛相談です。
「恋愛相談」というよりは「失恋相談」かな。

ちなみに「めもりあるくろす」さんは私と同い年の女性です。
57歳でこんなに人を好きになれるなんて、ちょっと羨ましいです。

【お名前】
めもりあるくろすさん

【都道府県】
東京都

【性別】
女性

【年齢】
57歳

【ジャンル】
その他

【相談内容】
ジャンル恋愛にしようかとも思ったのですが…

とても好きな人が居ました
ずっと歳が下で、最初はたまに呑みに行くちょっとした知り合い

私は彼に引かれ彼のことを思わない日は一日も無くなり
片思いです。年齢もあるし、色々なので
本当に一方的な片思い

それでも月一位でご飯に行く、誕生日はお互い何かする
そんな感じでした

でも
彼はどうしようもないクズ男でした
キャバクラ大好き、若い女の子大好き、大酒飲み、オマケに虚言癖、
ある自営をしていたのですが、お店はうまく行ってました。
なのに放蕩三昧の挙句、周囲に借金をしまくり、突然消息不明になりました
私も些少ですが貸していました（それはあげたと思っています、私もとても楽しかったので）
彼が消える前も、その不実や嘘に苦しみました。
いつか彼自身に帰ってくるとは思ってましたが、その魅力的な風貌（ゴールデンレトリバーのような屈託無い感じ）と、自信満々で居ながら愛嬌のある笑顔に皆、ころっと騙され
物凄い大金を貸してしまった人も居ます。
坂道を転げるように様子がおかしくなり、千円貸してくれない？って言われた時は冗談かと思いました。
千五百円貸しましたが、私も馬鹿です。
そうして彼は　消えました。
経営していたお店も放り出して、捜索願が両親によって出され、電気もガスも止められた
お洒落なデザイナーズマンションにはゴミしかなかったと聞きます。
最後にあった彼は、お洒落でブランド物ばっかだった彼からは異臭がしてた。なのに私は気づかなかったんです。あれって思ってもそんなはず無いかって
感覚までおかしくなるほどに、好きだった。

それが１年前です
この１年は彼が居なくなった喪失感が、身体にまででて、夜中に恐怖で目が覚める、耳が聞こえなくなる、背中に激痛が走る
思い知らされましたそんな出鱈目な男でも、久々に本当に好きになった男でした

手を繋ぐことすらない、馬鹿みたいなプラトニックな関係だった。

だからなのか、忘れることが出来ません。
正確に言えば
忘れたくなくて、何時までも思い出にしがみついて
「あの時あんな事言ってた」「これは彼の好きな女優さんだ」なんて…

私にはもう年齢的にも、環境的にも、そんな感情が持てるなんて思えません

あのまま　ずっと彼とうすーい微かな繋がりがあればって　思ってて
今がつまらなくて仕方ありません

経済的にも窮しており、ギリギリの生活です
職場には酔っ払いの爺しか居ません
まさに　彼はその場所に現れた白馬の王子様！って…
現実は借金大魔王でしたが　笑っちゃいます

彼を忘れたくありません、忘れたら何も無くなって、本当に砂漠で狂ってしまいそうです

忘れて　前を向きつまんない日常をこなしていくのが得策なのだとは分かっています

でも
何かヒントが欲しいのです

見栄っ張りの彼が失踪する前、コンビニの前で缶チューハイ飲んでべろべろになっていたのを目撃されてます、しかも大晦日に

このとんでもない駄目っぷりが、いとおしく

又逢いたいと思ってしまう自分が居ます
失踪してしまったので
会いたくても会えないんだけど

忘れるなんて出来ないし、寧ろ忘れたくない

だけど
まずい気もする　何か力になるお言葉が欲しいです

寒さ厳しきおり
身体に気をつけて
メンタルにも…

私うさぎさんの本も読みました
何だか解る気がしました

寂しさをどうにかしたいです

最初に謝っておきます。
ごめんなさい。

「何か力になるお言葉が欲しい」とのことですが、残念ながら私にはそんな力はありません。
が、だからといって「力にはなれません。以上」などと突き放すつもりもありません。
力にはなれませんが、一緒に考えていきましょう。

まず、あなたは彼を忘れられない、忘れたくないと言う。
忘れたくないなら、無理に忘れる必要はないと思います。
「あんたダメ男のことをいつまでも引きずってたら前に進めない」と思うのでしょうが、前に進む必要もありません。

当分、くよくよと彼のことを引きずり、前に進まずに停滞してていいんだと思うんです。
人生にはそんな時期も必要なのかもしれません。

私も今、思いっきり停滞期ですし、前に進む気力もありません。
が、こういう時に頑張る必要なんかないし、「人は常に前に進んでいなくてはならない」なんて掟はありません。

ずっと歩き続けるなんて無理に決まってるじゃないですか。

時には座ったり寝転んだりして休まなくちゃ、本当に一歩も歩けなくなってしまう。

なので、人生の停滞期というのは、休憩期なのだと思うことにしました。
あなたも彼のことでさんざん苦しんだり悩んだりして疲れたんだから、ちょっとお休みしましょう。
彼のことを忘れて前に進むのではなく、彼は自分にとってどんな存在だったのか、どうして自分はその男を必要としたのか、その男を通して自分は何を欲していたのか、などなど、立ち止まってゆっくり考えてみる期間にあてるんです。

そう、彼のことを忘れずに、彼のことを考えるんです。

彼について考えているうちに、あなたはいつの間にか自分について考えている。
それが大事なんだと思います。