さて、人生相談です。
今回は「しばちゃん」さん(以下しばちゃん)からのご相談です。
このコーナーに寄せられるお悩みは、自意識こじらせ型が多いのですが、しばちゃんもそのひとりですね。
読んでいて他人事とは思えませんでした。
【お名前】
しばちゃんさん
【都道府県】
埼玉県
【性別】
男性
【年齢】
25歳
【ジャンル】
人間関係
【相談内容】
自己愛が止まりません。
25歳男です。アニメの見すぎでキャラに憧れを抱きコンプレックスの目を20歳のとき整形しました。
自己愛は復活したものの他人とのコミュニケーションが取れなくなってしまいました。
男のくせに整形した自分を気持ち悪く思っています。しかし自己愛は止まりません。人を愛したいけど愛せないし疑ってしまいます。共通の話題もないし、やっぱりなによりモブキャラは嫌なのです。そんなことを思ってる自分は前よりも嫌いになりました。しかし自己愛は止まりません。アニメの見過ぎなのでしょうか?3次元では実現不可だとわかっていてもあきらめきれない自分の欲は止まりません。
自己磨きが生きがいにもなっているのでしょう。
一人でさびしいです。
何か感情を共有したいです
心の底から笑いたいです。
整形してもカッコイイと言ってくれる人あってのものなのですね。
人間は一人じゃいきれないという意味がだんだんわかりはじめました。
ゆういつの支えがピアノです4歳から始めて音大に入りjazzピアニスト(売れない)になれました。
だけど仕事では好きな曲をやれないし人間関係も茶番劇のような感じでメンタル的にこたえます。
だんだん音楽も嫌いになってきましただけどやめられません。例えるならば10階建てのビルを建て終わったけどエレベーターを建設するのを忘れてたみたいな感じ。
演奏にも気持ちが入らなくなったけどこれがなくなったらおれはどうなってしまうのかが怖くてやめられません。
僕の人間関係は僕のピアノのスキル目当てだったりするのでピアノがなくなった僕に関係を持ちかける人は誰一人としていないでしょう。
そんな僕を支えているのが僕自身という現実がとても切なくて夜中目が覚めてなぜか心に重りのようなものがずっしり。気づけば涙が・・・。
だけど、だれかといても共有できてない感つうか孤独感もしくわイライラして結局一人がいいなと思う毎日。矛盾しまくってて自分がどうしたいのか。どのような人になりたいのかわかりません。
エネルギーもなくなって来ています。
コンプレックスは年と共に増していくでしょう
耐えていける自信がないです。
僕以外に僕を誰が支えてくれるのでしょう。
【中村うさぎの回答】
「僕以外に僕を誰が支えてくれるのでしょう」という最後の問いかけですが、これからの人生で支えてくれる人が現れる可能性は大いにあります。
なにしろ、まだ25歳だもんね。
絶望するには、まだ早過ぎる。
が、もちろん、現れない場合もあるわけです。
こういうのは運とか縁とかだから、「絶対に現れるよ!」みたいな無責任なこと、私は言えません。
そんじゃ、現れなかった場合はどうすりゃいいのか?
それはやっぱり、「僕が僕を支える」しかないのです。
ていうか、もし支えてくれる人が現れても、だ。
あなたが自分自身を支えられなかったら、相手の負担が大き過ぎます。
まず最初に、僕が僕を支える。
そして足りない部分を、誰かに支えてもらう。
さらに、自分を支えてもらうだけでなく、相手のことも支えてあげる。
それには、ある程度、自分で自分を支えられる力がないと無理だ。
自分で自分を支えられない者が、他人を支えることなんかできない。
だからね、今のあなたに必要なのは、「自分で自分を支える」力を養うことだと思うの。
それにはどうずればいいのかというと、ほら、あなたには強い武器があるじゃないですか。
あなた自身がもてあましている、その「自己愛」ですよ。
「自己愛」というものは、諸刃の剣です。