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メルマガ特典:動く中村うさぎ

中村直腸の説話 2014.05.30【Vol.01】無料

2014年6月6日(金)の次号メールマガジンより新コーナー「中村直腸の説話」がはじまります!

中村うさぎとゆかりのあるゲストを月1でお迎えし、対談内容を毎週1回動画配信にてお届けいたします。

 

 

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「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」
トピックス (最新情報)

中村うさぎの著書 発売のお知らせ

2014年5月30日(金)、中村うさぎの著書
『パリのトイレでシルブプレ~~! 中村うさぎの書き殴り劇場』がKindle版で発売されました。

バリ島でオサルな勘違い、衝撃の「銭湯の掟」…。海外赤っ恥旅行、人生のケモノ道、シモネタ礼賛、借金の山、締め切りの崖っぷち、ブランドの洪水etc

旅行に出れば恥をかき、金を借りては義理を欠く。そんな悪戦苦闘の日々を手当たり次第に書き殴る、中村うさぎの人生劇場です。

皆様、是非チェックしてくださいね!

詳細ページはこちら

著作本一覧

パリのトイレでシルブプレ~~! 中村うさぎの書き殴り劇場 [Kindle版]

  • パリのトイレでシルブプレ~~! 中村うさぎの書き殴り劇場 [Kindle版]

  • 出版社:ゴマブックス株式会社

  • 発売日:2014/5/30

    Kindle版:137ページ

  • パリのトイレで冷や汗体験、疾走ナプキン娘、横浜東口ウンコ事件、悪夢の借金地獄etc……

    見栄、浪費、シモネタ上等の爆笑書きなぐりエッセイ集!

    爆笑同窓会!?
    原田宗典×中村うさぎ
    作家デビュー前からの友人でもある二人の、あの頃……そして今 収録

    ※本書は、1999年9月に株式会社メディアワークスより発売された『パリのトイレでシルブプレ~~! 中村うさぎの書き殴り劇場』の電子書籍化となります。

メルマガ特典:中村うさぎの音声

最後に吠えます!

このコーナーも、今回が最終回。

次回からは、また新しい企画がスタートするらしいわ。
どんなのか、楽しみにしててねー!

 

では、最後に吠えまーす!

中村うさぎの人生相談

元からこういう顔だった。と脳の記憶が勝手に上書きされる人間って恐ろしい。

さーて、今回もまた面白いお悩みですよー。
他人が真剣に悩んでるのに「面白い」なんて言うのは申し訳ないかなとも思うのですが、でも、やっぱり面白いものは面白い。ご相談者は「バニラ子」さんという女性で、ネタは「美容整形」(←はい、私の得意分野ですねー!)なんですが、美容整形の経験があろうとなかろうと、女性なら誰でもバニラ子さんの気持ちがわかるんじゃないかな。

ま、とりあえず、彼女の悩みに耳を傾けてあげてください。

 

【お名前】
バニラ子

【都道府県】
宮城県

【性別】 
女性

【年齢】
25

【ジャンル】
美容

【相談内容】
うさぎさん、こんにちは。いつも楽しく読ませて頂いています。うさぎさんは毎回、悩み相談を寄せた読者に「あなたも私も同じですよ」と、優しい言葉をかけてあげていますが、私の悩みに関しては多分、違うかもしれない…でもどうしても、うさぎさんの考えが知りたい…!という思いにかられ、メールをしてしまいました。今回、ご相談したいのは「美容整形が他人にバレそうで怖い」ということです。

私は25歳で、タウン誌のモデルをやっています。もともと一重まぶたで鼻が低く、地味な顔立ちでした。中学生の頃、軽い気持ちでアイプチを始めたら、「あれ?目がぱっちりするだけで、こんなに可愛くなれるんだ!」と、夢中になりました。そのうちアイプチが手放せなくなり、「アイプチする前の私は本当の私じゃない、アイプチで二重まぶたに偽装した私が、本当の私だ」と考えるように……。

中1からアイプチを始めたので、中学や高校の卒業アルバムは、偽装したパッチリ目で写っています。その「偽装した顔」が「本当の顔」だと思うようになり、19歳になったとき、ついに切開法で二重にしました。できるだけ幅は狭くしたのですが、それでもアイプチ前の一重まぶたとは、全然ちがう顔です。見る人が見たらバレます。

パッチリした二重を手に入れて、自意識が混乱するかも?と思いましたが、うさぎさんも書かれていたように、あっという間に慣れました。「元からこういう顔だった」と思うようになったのです。整形後は「美人だね、可愛いね」と言われることも増え、そのたびに少し罪悪感はありながら、「まぁ以前もアイプチしてたわけだから、人を欺いてるって意味では一緒だよね」と、自分をごまかしてきました。

そして、顔以外にも豊胸や、鼻のヒアルロン酸注入など、いろいろ経験しました。うさぎさんの本が後押しになったのもあります。うさぎさんのように赤裸々に、美容整形のメリットやデメリットを明らかにしてくださった作家は今までいなかったですし、本当に参考になりました。が、うさぎさんと私が違うのは、私が「元から美人だと思われたい」という、ズルい考えに縛られている点です……これ、自分で書いてて本当に切ないです。

プチ整形をしまくって、「美人だね」と言われることがますます増え、調子に乗った私は、元から美人だったかのような顔をしてタウン誌のモデルに応募しました。東京と比べて、そもそも若い女性の数が少ない田舎です。整形美人の私は見事に採用され、人気も出てきました。

ところが昨年の夏、ネットで、私の整形を暴露するかのような書き込みを発見してしまいました。「◯◯(雑誌名)のバニラ子、整形してる?」見たとたん、私は「ヘルタースケルター」の主人公のように、自我が崩壊するかと思いました。「いや、してないでしょ」「アイプチじゃない?」「目尻切開してるだろ」など、色んな憶測がとびかっていて、中には本当ではないものもありましたが、書き込みはどんどんエスカレート。今年になってついに、一重まぶた時代の卒業アルバムの写真を載せられてしまったのです……。すぐ削除申請しましたが、ダメでした。今も、「ブスな小学生の頃の私」が、ネット上に残っています。

相変わらずモデルは続けています。でも、あの、一重まぶた時代の写真が載ったブログが、もっと大きな掲示板に転載され、拡散してしまったら……同級生や、将来の結婚相手にバレたら……。ネットの人たちを含め、色んな人に「偽装美人」「地元でモデルやってる勘違いブス」「男を騙してる」と思われるのが恐ろしいのです。

結局、元から美人だと思われていたいのです。我ながら、ズルいし、ちっちゃい人間です。世の中には「ブス」と言われながら、整形なんてせずに頑張ってる人が沢山いる。なのに、私はなんて往生際が悪い女なんだと、考えこんで眠れない日もあります。でも、整形してまで手に入れたこの二重まぶたは、私を(一応は)モデルにしてくれました。もう自分のことを「ブス」なんて、思いたくないのです。こんな私のズルい自意識に、これからどう折り合いをつけていけば良いのでしょうか。

ご自身の整形体験を元に、沢山のご本を出しておられるうさぎさんに、こんなバカバカしいことをお尋ねするのはどうなんだ、とも思ったのですが……誰にも相談できずに悶々としております。よろしければ、一緒に考えていただけないでしょうか。

バニラ子

 

 

【中村うさぎの回答】

バニラ子さん、わかりますー!

アイプチから始まって二重まぶたの整形へと進み、「自分は元からこういう顔だった」なーんて思い込んでしまう過程、私にも痛いほど身に覚えがありますよ。

ま、私の世代にはまだ「アイプチ」なんて優れものの商品はなくて、セロテープを半月型に切ってまぶたに貼るという、原始的な方法を私は使ってましたけどね。ちなみに私の場合、片方が二重で片方が一重という非常にアンバランスな状態だったんです。それが嫌でたまらず、毎日セロテープを片方の(一重のほうの)まぶたに貼って学校に行ってましたが、それが功を奏したのか、卒業する頃にはセロテープ貼らなくても自然に二重まぶたになってました。めでたし、めでたし。

そうそう、私の友人なんかは木工用ボンドをまぶたに塗ってましたよ。今思えば、これって「元祖アイプチ」ですよねー。

ハッ、余談が長引いちゃってすみません。

あまりにも懐かしくて、つい……。

そんなわけで、バニラ子さん、あなたの悩みは世代を超えた普遍的な「一重まぶた女子の悩み」じゃないかと思います。

 

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