ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • すべてが嘘の塊だし、それぞれが己のナルシシズムを満たすだけの茶番劇です。

  • 2017年08月28日 (月)

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「ホホバオイルぬるぬる」さんです。

 

【お名前】
ホホバオイルぬるぬるさん

【都道府県】
埼玉県

【性別】
女性

【年齢】
37

【ジャンル】
人間関係

 

【メッセージ本文】
人の幸せを心から祝福できない私はひねくれているのでしょうか?
たとえば、結婚式。
顔も見たことのない親戚(旦那の方)が近々結婚するみたいで、ぜひ来て欲しいと言ってた、と姑から聞いた時、は?行きたくねーし、幸せアピールに付き合ってられないぜっ、チッ!って思いました。人数集めだろ、どーせ。利用されている感じがあって素直に喜ぶ心を持てません。

私は結婚式はしていません。自分の幸せアピールを押し付けてるような気がして、やりたいとも思わないからです。
あと、結婚式の話になった時に友達が和服にハマっててそれを結婚式で着たいがために結婚式に呼んでってゆう気持ちが見えた時に、なんか嫌な気持ちになりました。
心から祝福できないのに何故、みんな行けるんだろう?って不思議に思ってます。

純粋にお祝いできる気持ちになるにはどーしたらなれますか?
無理してでも行けば祝える気持ちになるのでしょうか。
こんな自分を治したいけど心がついていきません

【中村うさぎの回答】

まず、他人の結婚式に「心からの祝福の気持ち」で行く人など、めっちゃ少数派だと私は思ってます。
たいていは「義理」です。呼ばれたから仕方なくご祝儀を用意して、着飾って出向き、笑顔で「おめでとう」なんて言いますが、べつに心から喜んでやってるわけではありません。まぁ、世の中の付き合いなんてものはそんなもんだろ、くらいの気持ちです。

でも、あなたは、そういう「嘘臭さ」が我慢できないのですね。
その気持ちはよくわかります。
私も「くっだらねぇ!」と思うからです。
なのに、どうして行くのか?
それは、他人の結婚式が面白いからです。
呼ばれた友人たちの言動や、親戚のおっさんの変な自慢話や、新郎新婦の間抜け顔や、それら「嘘の塊」の中に垣間見える実態や真情を愉しむために行ってます。

ある知人(誰だったか憶えてませんが業界の人です)の結婚披露宴に行った時、あえてジャージで来た女性漫画家がいました。
そしてヒラヒラした服で座ってる私に近づいてきて、「ねぇ、なんでみんな、他人の結婚式にそんなにお洒落して来てるわけ? お祝いする気持ちがあれば、服装なんてどうでもいいでしょ。みんな、お祝いする気持ちもなく、ただお洒落した自分を見せたいだけじゃん。くっだらない!」と言いました。
私は「そのとおりだよ」と答え、こういう場にあえてジャージでやって来て毒づく彼女もまた変な自意識の塊で面白いなぁと感じました。
こういうことがあるから、たいして親しくもない人の結婚パーティに行くのは楽しいのです。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」

Parse error: Unterminated comment starting line 137 in /home/rhy999/nakamurausagi.com/public_html/wp/wp-content/themes/nakamurausagi-flat/inc/amazon.php on line 137
WordPress › エラー