ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • 「恋愛市場」は若い子だけのものではないので、年を取ったからといって恋愛を諦める必要はない。

  • 2017年08月15日 (火)

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「みどり」さんです。

 

【お名前】
みどりさん

【都道府県】
千葉県

【性別】
女性

【年齢】
44

【ジャンル】
恋愛

 

【メッセージ本文】
13歳年下の男性に失恋しました。「異性として見られない」とのこと。

結婚して家庭を築きたいのかな……そんな風に思っていた矢先の発言。
「俺には俺の人生がある」

邪魔するつもりはないし、一緒になれるとも思ってない。
子どもも産んであげられないし、人妻だし。

若い未来のある女性に嫉妬なんです。
どうしようもないくらいに。
彼の隣に立てるようダイエットして努力したのに。
敗北感、恋愛市場から足を洗えない、女でいることが苦しい。

うさぎ姉さんのデリヘル時代みたい。
「私に値段がつくの?」
まだ価値があると信じたい。

どうしたらこの苦しみから逃げられますか?

それとも……抱えたまま生きなくちゃいけないのかしら?

【中村うさぎの回答】

まず「若い女性に嫉妬」の件ですが、気持ちはよくわかりますけど、こればっかりは仕方ないと私は最初から諦めてます。
好きになった男が若い子好きだったら、とっとと諦めるしかありません。
私だって、デブに恋をされても応えられない。
あなたも好きなタイプじゃない相手から求愛されても困るでしょ?
同じように、彼にも「自分のタイプの女性」を選ぶ権利があります。
そんなの、どうしようもないですよ。
苦しいけど仕方ないんです。

「若い女性に嫉妬」と言いますが、あなただってかつては若かったし、当時はおばさんたちから嫉妬されていたでしょう。
世界は不平等に満ちてますが、加齢ばかりは万人に平等だと私は考えてます。
若い頃に嫉妬された者も、時が経てば嫉妬する側になる。
今あなたに嫉妬されてる若い子も、10年20年経てば若さを失い、もっと若い子に嫉妬するようになる。
じつに平等ではありませんか!
この平等さを私は愛しているので、若い子と張り合おうとか、自分のバトンを渡したくないとか、そういうことはあまり考えません。
若い子は若いなりの喜びを満喫すべきだし、熟女には熟女の愉しみ方がある。
年を取っても若い頃と同じような求められ方をしたいと望むのは、はっきり言って不可能ですし、効率も悪くてお勧めできません。
40歳を超えたら、若い頃とは違う恋愛をすればいいのです。
ましてやあなたは人妻ですから、相手に「結婚」も「子ども」も与えられない。
相手の望むものを与えられない年齢と境遇なのに、若い女の子同様の扱いをしろと要求する方が不遜です。

 

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