ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • 他者の痛みというものは、時に自分の痛みを凌駕するものです。

  • 2014年11月13日 (木)

さて、またまた恒例の「世界一役に立たない人生相談」のお時間です。
今回も、がっつり役立たずな内容ですので、ご期待くださいませ。

ご相談者は「村中かめ」さんです。

 

【お名前】
村上かめさん

【都道府県】

【性別】 

【年齢】

【ジャンル】
その他

【相談内容】
 はじめまして。
初めてお便りするのに、失礼がありましたらお許しください。
まずは、うさぎさんが心肺停止というニュースを聞いてあの時はショックを受けました。
その後、エ===ッと更にショッキングなことが、ナント私と同じ病気! 100万人に一人の仲間が!
それ以来、ブログ等欠かさず拝見させて頂くようになりました。
うさぎさんがムーンフェイスになるステロイドの治療も積極的に受けながら、前向きに発症前と同じようにお仕事をされている姿に、刺激を与えてもらっています。(私は、ためらって受けていません)
 
 この病気は希少難病です。しかし今、政府は安倍総理の意向から40数年ぶりに難病法案が改正となりました。そして、特定疾患を300まで引き上げることとなり、厚労省は秋までにその選定に間に合わせようと必死です。
何とかこの病気も、その300に選ばれれば、研究をしてもらえ、病気の解明や新薬の開発をしてもらえることとなります。

では、どうしたら、そこに選んでもらえるのでしょう・・・・・
“政府関係者の力!? 医療関係者の力!?”
そのあたりは、奥が深いのでしょう。そこが、重大!!

 うさぎさんの『死ぬまでに伝えたい話』を読ませてもらって共感を感じる部分もあります。でも私はまだ、もがきたい!

同じ病気の患者として、著名人であるうさぎさんの力で打破できないものかと以前から、頼ってみようかと悩んでいました。
そこで、今回勇気を出しお便りしました。どうぞ、知恵と力をお貸しください。
この病気から早く寛解できるように頑張りませんか。宜しくお願い致します。

 娘は同志社大の後輩です。立派な先輩がいることを誇りにして、あなたも埋もれるなと叱咤する日々です。
                      
 失礼しました。

 

【中村うさぎの回答】

えーと、村中かめさん(以降は「かめさん」と呼ばせていただきます)、まずあなたは私を大変に誤解していらっしゃいます。
私は政府関係者や医療関係者に影響力を持つような立場の人間ではありません。
てか、そんな偉い人たち、ほとんど会ったこともないです。
ですから、この病気を難病指定にしてもらう力など、私には1ミクロンもないのです。

ほんとに役立たずですみません。

しかも、万が一、私にそんな力があるとしても、私はあなたのご期待には添えないでしょう。
なぜなら、私たちの病気以外にも、この世界には難病に苦しむ人々がたくさんいて、それぞれが政府や医療機関の援助を強く願っているからです。
たとえば私の力で300という枠内に私たちの病気が入ったとしたら、別の病気がそこからひとつこぼれ落ちることになるでしょ?

そういうの、私は嫌なんですよ。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」