ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • あなたは多くを失い、多くを得るかもしれないあるいは、何も失わない代わりに、何も得ないかもしれない。

  • 2014年06月20日 (金)

皆さん、「人生相談」のお時間です。
今回は、非常に回答に窮しました。てか、いつも回答に窮してるんですが、それってぇのも「人生には正解なんかない」からです。

どんな選択をすれば正しいのか……人は迷うからこそ他人に相談するのでしょう。

だけどね、正しい選択なんてないんですよ。

何かを選べば、別の何かを失う。そして、失ったものに後ろ髪を引っ張られ続ければ、それは本人にとって「間違った選択をしてしまった」ことになるのでしょうが、その代わり得たものに満足できるのならば「正しい選択をした」という結論になる。

要するに、本人の気持ちの持ち方次第なんですよねー。

以下にご紹介する「ぽちこ」さんのお悩みも、まさにこの典型です。

 

【お名前】
ぽちこさん

【都道府県】
神奈川県

【性別】 
女性

【年齢】
34歳

【ジャンル】
家庭

【相談内容】
三歳と一歳の息子を持つ専業主婦です。
妊娠中に取得した資格を活かして働くべきか迷っています。

つつましい生活を送れば十分旦那の収入でやりくりできる状況です。
海外旅行や独身時代に着ていたような服や靴を買う余裕はありません。

しかし、子供達と過ごす時間は喜怒哀楽ありますが何ものにも変え難い時間です。その時間を減らして女性としても自立し経済的余裕のある週末婚ならぬほぼ週末家族でいくのかボロは着てても心は錦と子供達といる時間を大事にするか。

90歳の祖母に、健康に育ってくれさえすればいいと言ったところ、それじゃあかん、子供は国の宝、立派に育てなあかん、子供といれる時間は人生のうちほんのわずかと言わてしまったことが少し気にかかります。

習い事なども働きに出れば満足にさせてあげられるか分かりません。
ママ大好きと抱きついてくれるのも今のうちだろなとうすうす感じています。

けれど旦那に頼りきりも不安です。このままではせっかくの資格も持ち腐れです。

生活によほど困窮していれば迷わないのですが、そうではないだけにモヤモヤします。ちなみに旦那の転勤で仕事を辞めました。旦那は働いて欲しいと言っています。

 

【中村うさぎの回答】

ぽち子さん、あなたはもうご自分でもわかってらっしゃいますね。
このまま専業主婦を続けて得られるものと失うもの、仕事を始めて得られるものと失うもの。わかっているからこそ、選べないのですね。

何故なら、あなたは何も失いたくないから。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」