さて、今回はご相談のメールではありません。
はっきり言って、私に対する説教のメールです。
ここは「人生相談」のコーナーなのに、なんでわざわざ説教メールを送って来るのか、ちょと理解に苦しみながらもご紹介いたしましょう。
差出人は「木檜直子」さんという女性です。
【お名前】
木檜直子さん
【都道府県】
千葉県
【性別】
女性
【年齢】
46歳
【ジャンル】
未選択
【相談内容】
中村うさぎさん。
こんにちは。私は乳がんでした。
抗がん剤16回、放射線25回を終えて、現在経過観察中の身です。
体の何処かが痛い度に再発したのでは?と怯える様になってしまった所が以前と少し違う所でしたね。
先週、膀胱炎に掛かってしまい、行先の病院で偶然、中村うさぎさんが入院された事をしり知り合いでもないのに気に掛かり、偶然見つけたオフィシャルサイトに相談する訳でもないのにメールをしました。
迷惑でしたら、ごめんなさい。
よく判らないですけれど、なにか許せない思いとか心当たりはありませんか?私は、それが父親でした。ずっと許せずにいた父親を病気になって許す事に決めました。父親の為にというより、自分の為にです。
科学的には証明されていないかもしれないけれど、人を許す事は自分を許すことに繋がり、私のガンという病気にも良い作用を促す気がしています。
まったくの思いつきでメールをしている為、ご迷惑でしたらごめんなさい。
でも、病を得て初めて人生が変わっていく事を知りました。
私は頑固だから、そこまでにならないと、自分の人生を変える事は出来なかったのだと思います。
私の病気も、中村さんの病気も、必ず好転すると信じてご迷惑なメールを送った次第です。
「生きると決めなさい」
以前、長患いをしても生き続けている初老の女性に言われた言葉が衝撃的でした。
「生きるって決めることなんだ」
楽に生きる。これが私の今後の生き方の指針です。
許せないものがあったなら手放しましょう。
【中村うさぎの回答】
木檜さん、はっきり言いましょう。
大きなお世話です。
あなたが乳がんに罹ったのは気の毒だし、病気によって人生観が変わったのも「そりゃよかったね」ですが、だからってあなたの価値観を私に押しつけないでいただきたい。
私は私で、今回の病気と死にかけ体験でいろいろと考えたこともあるし、それをあちこちで書いたりもしておりますが、それはあくまで私個人の意見で、他人に強要するつもりは一切ありません。