中村うさぎの人生相談

「選ばれた者でありたい」という願望自体が、そもそもめっちゃ凡庸じゃありませんか。

人生相談のお時間です。

私の書くものが偏っているせいか、ここに寄せられるご相談も似たものが多い気がします。
ご相談メールを読みながら「あれ? この悩み、前にも取り上げたことあるぞ」なんて思うのですが、以前に自分が書いた回答を忘れてしまっているので(おいw)、同じ悩みを取り上げてもまた違う答えが出てきてしまうかもしれません。

今回のご相談者は「タケル」さんです。

 

【お名前】
タケルさん

【都道府県】
東京都

【性別】
男性

【年齢】
32歳

【ジャンル】
美容

【相談内容】
「特別な存在でありたい」
「天才だと思われたい」
という欲求のおかげで、批判を受けるとひどく落ち込みます。
私はクリエイティブな事を仕事にしている人間なのですが、
常に「他者よりも圧倒的な才能の持ち主」だと賞賛されたいという願望があります。
これは、この仕事をするずっと前、幼少期から変わらないものです。
「自分は天才だ」と思い込もうとしてるのか、本当にそう思っているのか、わかりませんが、特別な、選ばれた人間であるという自意識が常にあります。
それゆえ、批判をされたり、誤解をされたり、よく思われなかったりすると「お願いだから。褒めて、褒めて、褒めて。一番良かったよって褒めて」
ともがき苦しみます。
ようするに、それって、己には才能がない、と本当のところは知っているからなのでしょうか。
そんな時は、自分が天才だと思っている人が誰かから批判を浴びてる記事を探して、こんな人だって批判されてるんだ、認めない人はいるんだ、と自分自身を慰めては、誰からも認められる人なんていない、と冷静に考えようとします。
しかし、本心は、世界中の全ての人から賞賛されたい、という気持ちを捨て切れません。
自分のことをよく思わない人や、賞賛してくれないこの世の中を本当のところ受け入れられない自分の稚拙さに、未だに苦しんでいます(現在30歳」
恋愛でも同じで、片思いというものが耐えられず、自分を好きになってもらえないなんて!とダダをこねてしまいます。
ようするに傲慢で、自己愛が強いのです。
これ、一生続くのですか?
他者の評価に依存しきったこの人生。
どうしたら、どんな意見も受け入れ、世界は自分のものではないと、諦めることができるのでしょうか?

 

【中村うさぎの回答】

「人に認められたい」「人から称賛されたい」という欲求は、この世の誰もが持っています。
特に現代社会において、「承認欲求」と「自己実現欲求」は我々の自意識の根幹であり、これから解放されるには思い切って社会と縁を切ること……たとえば禅坊主にでもなって山の中の庵でひっそりと隠遁生活を送るとか……しかありません。

そうそう、坊主といえば、「宗教」もまた「承認欲求」を満たすひとつの手段ではあります。「神」という「人間以外の絶対的承認者」に承認されれば、世間や周囲の人々が自分の価値をまったく認めてくれなくたって、「俺の価値は神だけが知ってる。おまえら愚民どもにはわからなくて当然だ」と満足感に浸れるからです。
この場合、「愚民」という言葉がミソで、「神」を承認者にした人は人間を軽蔑し、大衆に対して優越感を持てるので、ナルシシズムが大いに満たされるわけですね。

じつは、私なんぞはこのタイプです。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」
うさぎ的日常日記

白雪姫?自ら戦いもせず、男が救いに来てくれるのを寝て待ってるような女よ。

暑いわね!
こう暑くちゃ仕事はもちろんゲームすらやる気が出ないわ。
そんなワケで昨日(7/1)はなんと16時間も寝ちゃったわ!
前日ほとんど寝てなかったとはいえ、いくらなんでも寝過ぎだろ。

でも、これはあたしの新記録じゃないの。

以前、20時間寝た記録があるのよ。
眠り姫なのか、あたしは!
魔女に呪いでもかけられたの?

てか、あたし自身が姫というより魔女キャラよね(苦笑)。
昔から童話に出てくる悪い魔女が好きだった。
マレフィセントとかね。
自分に似てるからかしら。

ていうか、純真無垢なヒロインより悪役の方が深みがあるわよね。
白雪姫もオーロラ姫も寝てるだけじゃん!
王子様が来なけりゃ自分で自分を救うこともできない。

つまんない女たちだわー!

あたしは戦う女が好き!
少なくとも魔女や悪の女王は戦ってるわよ!
世界の不条理とね。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」
中村うさぎの人生相談

我々が孤独から逃れる方法は皆無です。それはもう諦めてください。

人生相談のお時間です。
前回に引き続き、「孤独」について考えます。

今回のご相談者は、おふたりです。
「そら」さんと「若葉」さんです。

では、まず「そら」さんのご相談から。

 

【お名前】
そらさん

【都道府県】
神奈川県

【性別】
女性

【年齢】
55歳

【ジャンル】
家庭

【相談内容】
大好きなうさぎさん。もう質問来ないかも?なんて言われていたので、懲りもせず、3回目の相談です。
ぜったいにぜっーたいにうさぎさん!元気になって本、出しちゃって下さい。
私、ずーっとずーっと待ってます。それまではメルマガでうさぎさんと繋がっていますから!

相談です。

私は相変わらず彼氏と別れることもできず、男のいない砂漠を選ばず、彼に必要とされることにより、ナルシズムを満たし、自己評価を高めようともがいています。
馬鹿みたい。
うさぎさん。一人じゃ人間生きていけないのですよね。
彼ができてから、私は全ての時間を彼に合わせてます。
もともと、女友達は少なく、それでも彼と付き合う前は自分なりに時間を有効に使っていたつもりです。
なのに今は彼のスケジュールに全て合わせ、忠犬のごとく、待ち続けます。
まるで思春期のようです。

そんな自分が、自分で選んだのに嫌で嫌いで情けない。

いつかは彼を嫌いになり、この気持ちも冷めるに決まってる。って客観的に思っています。
でもね、うさぎさん。寂しいんです。彼がいても浮気をしてるであろう夫がいても。子供、両親、姉妹がいても。

今は訳あって犬とふたり暮しです。苦境を乗り越え私が勝ち取って私が選んだ生活をしてます。勝ち取った1人暮しは楽です。

でもね、

わたし、寂しすぎて辛いんです。贅沢だよ?そんな声も聞こえきそう。でも過去には戻りたくない。勝ち取ったこの生活スタイルを捨てることは、歩んできた自分を否定することになります。

わたしは心が寂しくて悲鳴をあげています。だから彼にすがるのです。

絶対的な愛なんてあるわけないのに。

うさぎさん。私は多分お迎えがくるその日まで孤独と付き合っていかなきゃいけないのでしょうか?

孤独がもっと甘美なものなら良かったのに。

 

【中村うさぎの回答】

そらさん、わかってらっしゃると思いますが、「孤独」は甘美なものではありません。
そして私たちは、その甘美でもなければ快適でもない、ていうかむしろ爛れた傷口のように痛む「孤独」と死ぬまで付き合っていかなくてはなりません。

前回も申し上げたとおり、我々が孤独から逃れる方法は皆無です。

愛する相手がいても、仲睦まじい家族がいても、人間は孤独です。

それはもう諦めてください。

でも、あなたには自分で獲得した自由な生活と、あなたにとってとても大切な彼氏がいる。
もちろん、彼氏がいるからといって孤独から逃れられるわけではありませんが、少なくとも一時的に孤独を紛らわせる助けにはなります。

ただ、なまじ彼氏がいると、どうしても相手にいろんな期待をしてしまうから(もっと理解して欲しいとか、もっと大切にして欲しいとか)、結果的にますます孤独を感じることにもなるわけです。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」
うさぎ的日常日記

シャネル風ネイルとシャネルのチェーンベルト!

頑張ってダイエットしたおかげで、だいぶ体型が元に戻ってきた中村です。
パンパンだったお腹も少し引っ込んだわ。
太って着れなくなってた服も入るようになって嬉しい!

こうなると「お洒落したい」心が、再び芽生えてくるものなのね。
太ってた時には服もテキトーだったし、ネイルも取れたまま放置してた。

どうせ何やっても無駄よって気分だったのね。

だけど少し痩せたおかげで、「そうだ、久々にネイル行きましょ」って思ったの。
近場がいいので新宿で探したわ。
で、見つけたのが、このお店!
新宿ミロードの「ダッシングディーバ」というネイルサロンです。

 

この続きはメールマガジンにご登録後、ご覧いただけます。

中村うさぎオフィシャルメールマガジン
「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話」
メルマガ特典:動く中村うさぎ

中村直腸の説話 2015.07.31【Vol.61】

アスカが目覚め、目の間にいる戦友シンジに「気持ち悪い」と口にする。
他人との断絶は関係性の終わりと、はじまりを意味している。

「中村直腸の説話」
第十二回目ゲスト

倉田真由美さん(くらたまさん)
公式ブログ「食べたり食べたり

苫米地英人さん
公式サイト

動画はコチラ
http://bit.ly/2F47WNt