中村うさぎの人生相談

家庭内の独善的な全体主義に反抗したくなったら、「亡命」することをお勧めします。

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「やま」さんです。

 

【お名前】
やまさん

【都道府県】
神奈川県

【性別】
男性

【年齢】
24歳

【ジャンル】
家庭

 

【メッセージ本文】
綺麗事なだけではなく相談者に寄り添った回答に毎回感銘を受けております。
中村うさぎさんの意見を聞きたいと同時に、私自身の心の整理の為に文章をまとめたいと思い相談させて頂きました。

私には父親(54)母親(53)妹(23)の四人の家族がおりまして、その中でも父親との折り合いがつきません。

父は、非常に真面目で、有名企業に勤め、地域の活動などにも積極的に参加し、表向きには優秀な父親であります。
そして普段の生活においては、優しくもありますが、度が過ぎたお節介でしつこい一面があります。
(私の感じ方としては、「相手のためを思って」というよりも「自分が感謝されたい、評価されたい」という気持ちの元、行っている善意と受け取ってしまいます。ですのでそのお節介にイライラしてしまうこともありますし、余計なお世話だと感じることもあります。そしてぶっきらぼうな態度をだしてしまい、それを受けて父親も不機嫌になるという悪循環が起きることがたびたび有ります。)

そんな普段は優しくお節介な父なのですが、たまに気に入らないこと(例えば起床時間がバラバラ、家族で食事をとれない、自室にこもりがちになる、部屋のカーテンを開けていないなど、非常に些細なことですが・・・)があると、突然怒りだして、高圧的に容赦ない言葉で私と母を貶してくるのです。

私もいい大人ですし、家族であってもそれぞれの生活リズムや価値観があるので無理してそれにあわせる必要はないと私は思うのです。(母も私と同意見)ですが、家にいる以上、家族としてお互い気を使う事も必要だとも思います。

しかし、上記のこと(特に価値観の押しつけを双方にするんじゃなくてお互いに歩み寄ろうよ)を父に伝えても、「お前らが言ってる事がおかしい」、「人間失格だ」、「それで通用すると思ってるのか?」、「おまえの(母)の(私に対する)教育が間違っていた」、「日本語喋れ」、などといった罵詈雑言を、私と母に浴びせてきます。

父の言ってる事も間違ってないと思います。
しかし、価値観の押しつけも高圧的な態度にも納得がいかず、母も私も精神的にすりへっております。
普段は優しい部分もあるので全面的に嫌いになれないですし、父が考える理想の家族像や生活というのも理解できないわけではない。
板挟み状態なのです。
現状、家を出るというのが手っ取り早いとも思いますが、母を残して家をでるのも心配です。

家族の中での価値観や生活リズムの相違を無理矢理あわせることって必要なのでしょうか?
中村うさぎさんの考える家族とはどのようなもの、関係性ですか?(抽象的で申し訳ありません。)

ドメスティックな事なので、他の家族と比較できず、正直私や母の価値観がズレているのか否かわかりません。客観的に中村うさぎさんにご意見頂きたいです。

最後に拙い文章ではありましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

【中村うさぎの回答】

典型的な「独善タイプ」のお父さんですね。

私も同じタイプなので、「ひぇー」と思いながら読みました。
ただでさえ人は自分を客観視できないのに、特にこの「独善タイプ」は自分が正しいと思っていることを絶対に譲らず周囲にも自分ルールを強要してしまうので、「客観的視点ゼロ」の「独裁者」になりがちです。
いや、ほんとに厄介ですね。

でも、こういう人に「客観的視点を持て」といくら言っても無駄なんですよ。
本人が何かの拍子にハッと気づかない限り、独善者が自ら進んで己にダメ出しすることはあり得ません。
そういう能力に著しく欠けた人々なのです。
メタ視点能力が欠けた人間だからこそ、独善的になれるのです。

私にもあなたのお父さんに似た独善傾向が大いにあるのですが、幸い私が女であること(男性よりも女性のほうが「自分ツッコミ」力が高いです。あ、この場合の「女性」にはゲイも含まれます)、女子校ライフで「ツッコミ小人」を養った経験などのおかげで、少しは自分の独善性に気づいています。

 

でも、たぶんお父さんは無理でしょうね。
だってもう54歳だもの。
この年まで、自分が独善的な人間であることに気づかないで生きてこれたんだもの。
自分を変える必要性すら感じてないだろうし、もはや自分を変えること自体が難しい年齢です。

だから、お父さんに変わってもらうことは諦めた方がいいんじゃないかなぁ。
そもそもどんな人間関係にせよ、「相手に変わって欲しい」と期待するのはやめたほうがいいと私は思う。

他人をどうこうすることなんて、誰にもできないからです。

相手が独善タイプであれば、なおさらですね。
イスラム教の信者を改宗させようとするのと同じくらい困難です。
そう、「独善」はある意味、「宗教」なんですよ。

「自分教」という宗教で、信者たちは狂信的に自分の正しさを信じています。

それを53年間も信じているのだから、今さら改宗は無理だと思わない?

 

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早く歩けるようになりたいわー!

引っ越しの楽しみのひとつは新しい町の探索!
あたしの場合、特に食べ物関係ね!
近所にどんな店があって何が美味しいか、探検するのよ!

んで、さっそく来てみたのが、このお店。
匠屋 あいべ 中野坂上店

ネットで検索してめちゃくちゃ行きたくなった。

何故なら、レバカツがあるからーー!!!

レバー大好きのあたしとしては見逃せないわよ。

地下のお店で階段に手すりがなかったので、夫と夫の彼氏に両側から支えてもらって降りた。

こりゃ大変だわー。

帰りは登りだからますます大変よ。
萎えるわ??!

さて、店内は広くていい感じ。

お目当てのレバカツ頼みましょう!
S__20291772

むむう!

ちょっと、これ、すげー美味しい!
レバーがいい具合に半ナマで、カツなんだけどレバ刺し風!
ごま油と塩のタレもレバ刺し風味ね!

普通、カツってソースがかかってるけど、このごま油&塩ソースはさっぱりしててGood!
レバーだけじゃなく野菜カツとかにも合いそうね。

 

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今月のメルマガ動画コーナー ゲストは岡本夏生さんです

今月のメールマガジン「中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話し」動画コーナーでは、岡本夏生さんをゲストに迎え、4週にわたって言いたい放題のトークを繰り広げていきます。
テレビでは絶対に流せない濃すぎる内容となりました。お二人のファンなら必ずご満足いただける内容となっている事、間違いありません!

「中村直腸の説話」
第二十四回目ゲスト

岡本夏生さん
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また、過去の予告編はYoutubeにまとめて公開しています。もし見たい内容がある場合は、バックナンバーからご購入頂けます。
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中村直腸の説話 2016.06.03【Vol.103】

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岡本夏生さん
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中村うさぎの人生相談

いいですか、どんなことがあろうと我々は自分にとって一番大切なものを犠牲にしてはいけないんです。

人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「マシャコ」さんです。

 

【お名前】
マシャコさん

【都道府県】
福井県

【性別】
女性

【年齢】
30歳

【ジャンル】
恋愛

 

【メッセージ本文】
うさぎさん、はじめまして。

私は大学生の頃、自分にコンプレックスを抱えていた時がありました。そんな時にうさぎさんの本に出会い、30歳になった今では自分のことを好きでも嫌いでもなく、うまく距離を置いて付き合えるようになりました。

私の心の成長は、うさぎさんの本の言葉一つ一つと共にありました。心から感謝しています。

さて、ご相談をさせてください。

私は、今、地元を離れて昔から夢だった仕事に就くことができました。

同時に、今、五年前から遠距離で付き合っていた彼氏から結婚についての話をされています。

彼は九州に住んでいるので、彼と結婚となると仕事も家族も友人もいない場所に嫁ぐことになります。

彼のことは心から愛しているので、結婚したいですし、覚悟もあります。

ただ今は、仕事に就いてばかりなので、すぐに結婚はできない。技術を身に付けて、彼の地元でも仕事ができるように二年待って欲しいと伝えています。

彼は、二年の間に何が起こるか分からないし、お互いに気持ちが代わることもある。今、それが不安でたまらない、待つ身にもなってくれといわれました。
そのため、彼と電話していても彼がマイナス思考に陥り暗い会話になりがちです。

友人からは、本当に好きだったらもう九州に行っているはずだ、それは相手から逃げてるだけだと言われました。

私は、仕事をないがしろにして今、彼のもとにいくのは後悔すると思うし、後々自分で選択したことに自分で責任を持てないと思うんです。

私が考えていることは、ただのわがままなんでしょうか。

結婚に関して最近、自分の気持ちが分からなくなってきました。

人生の選択で迷った時は、うさぎさんはどうしていましたか?

教えていただけると嬉しいです。

 

【中村うさぎの回答】

まず、あなたは全然ワガママじゃありません。

 

ワガママなのは、あなたの彼氏です。

 

あなたの夢や人生設計も考慮に入れず、たった2年も待てない男なんて、この先どんどん自分の都合を押し付けてきてあなたのキャリアを潰すのが関の山って気がしますね。
彼にとって、あなたの仕事なんてたいしたことじゃないんですよ。
少しでも尊重する気があれば2年くらい待てるでしょう。
仕事を大切に思っているあなたがそんな人と結婚しちゃっていいのかなぁ、と心配ですが、どうでしょう?

「本当に好きだったらもう九州に行っているはず」というあなたの友人の感覚も、私にはわかりません。
「本当に好き」ってどういうことなの?
「愛」とは自分を犠牲にすることでしょうか?

 

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