人生相談のお時間です。
今回のご相談者は「パンダ」さんです。
【お名前】
パンダさん
【都道府県】
東京都
【性別】
女性
【年齢】
46
【ジャンル】
人間関係
【メッセージ本文】
私は過去に何回か、職場や習い事で知り合った、友達ではないけれどまあまあ仲良くしていた人と、意見が対立して言い合いになり、絶好状態になる、ということがありました。
私はなんでもストレートに言ってしまう傾向があるようで、私を良く知る友達や家族とは、言い合いをしてもそれはただの意見の交換で、それが原因で気まずくなる、ということはないのですが、たぶん良く知らない人からしたら、いつもは自己主張しないように見える私が次々反論するさまに引いてしまうのだと思います。
なのでいつも、そもそも対立する気自体ないので、その度に落ち込み、不愉快にもなり、また、たいてい私のほうが言い負かす結果になるので、言い過ぎたかな、と自己嫌悪になりつつ、言ってやった!と、ちょっとだけ勝利感も味わう……といろいろな感情に振り回されるうち、時間が解決するというか、もうその人とはなるべく関わりを持たない、ということで終わりにしてきました。
そして、これもいつものパターンなのですが、そうしたことがあって、自分の中で、嫌なことだったけれど、まあ仕方がないことだったんだ……と思い始めた矢先に、ある夢を見て目覚めます。
それは、その絶交した人と、また仲良くなって過ごす、またはかつて仲良く過ごしていた頃が再現された夢なのです。
先日も職場の同僚と激しい言い合いになり、やっと吹っ切れ始めた、と感じた矢先にそういう夢を見て、激しく落ち込みました。その人とは対立する運命で仕方なかったんだ、と思おう、思いたいとしているのに、実はそうではなく、後悔している、やはり自分が悪かったんだ、と、自分の脳に言われているような気がするからです。
というわけで目覚めた時は落ち込むのですが、時間を置いてよく考えてみれば、別にその仲たがいした同僚と、また仲良くやりたいわけではないのです。
なのに落ち込むのはどういうわけなのか?
そういった夢を見せる脳はいったいどういう仕組みをしているのか?
特に眠れず体調が悪いというわけでもないので、たいした悩みではなのですが、ぜひうさぎさんの意見が聞いてみたく、ご相談した次第です。
場違いだったら申し訳ありません。
【中村うさぎの回答】
偶然にも、今週配信の「女王様のご生還」の内容とかぶっていて、今この原稿を書きながら密かに驚いています。
もしよろしければ、「女王様のご生還」の方を先にお読みください。
「夢」に関する私なりの解釈がざっと書かれています。
で、パンダさん、あなたのご相談について考えてみましょう。
「女王様~」の方で書いたように、私は「夢」を「①記憶の整理・再解釈」および「②無意識からの重大なメッセージ」と考えています。
で、まずは①の視点から、あなたの夢を考えてみましょう。
あなたの中では「もう終わったこと。仕方ないこと」で吹っ切れたつもりでも、あなたの脳はその記憶を納得いくまで解釈しようとします。
要するに、吹っ切れてないんじゃないですかね、脳が。
そういうこと、私はちょいちょいあります。
意識の上では何ともないつもりでも、夢の中ではすごく傷ついてたり怒ってたりしてて、そんな夢を見ると「ああ、自分は本当は怒ってたんだな」と気づくんです。
でも、だからといって相手ともう一度対決しようとは思いません。
私が気づかなかった、あるいは抑えつけていた本当の気持ちを、夢が大放出してくれたわけですから、それでようやく片が付いた、と考えることにしています。
でも、あなたの場合は、怒ってるんじゃなくて、むしろ仲良くしている夢を見てしまう、とのこと。
その夢を見ている最中のあなたの気持ちはどんなですか?
仲良くできて嬉しい、という気持ち?
ならば、おそらくそれは、あなたが心の奥底で未練を引きずってる、ということでしょう。
あなた、本当は後悔してるんですよ。