人生相談のお時間です。
前回に引き続き、「孤独」について考えます。
今回のご相談者は、おふたりです。
「そら」さんと「若葉」さんです。
では、まず「そら」さんのご相談から。
【お名前】
そらさん
【都道府県】
神奈川県
【性別】
女性
【年齢】
55歳
【ジャンル】
家庭
【相談内容】
大好きなうさぎさん。もう質問来ないかも?なんて言われていたので、懲りもせず、3回目の相談です。
ぜったいにぜっーたいにうさぎさん!元気になって本、出しちゃって下さい。
私、ずーっとずーっと待ってます。それまではメルマガでうさぎさんと繋がっていますから!
相談です。
私は相変わらず彼氏と別れることもできず、男のいない砂漠を選ばず、彼に必要とされることにより、ナルシズムを満たし、自己評価を高めようともがいています。
馬鹿みたい。
うさぎさん。一人じゃ人間生きていけないのですよね。
彼ができてから、私は全ての時間を彼に合わせてます。
もともと、女友達は少なく、それでも彼と付き合う前は自分なりに時間を有効に使っていたつもりです。
なのに今は彼のスケジュールに全て合わせ、忠犬のごとく、待ち続けます。
まるで思春期のようです。
そんな自分が、自分で選んだのに嫌で嫌いで情けない。
いつかは彼を嫌いになり、この気持ちも冷めるに決まってる。って客観的に思っています。
でもね、うさぎさん。寂しいんです。彼がいても浮気をしてるであろう夫がいても。子供、両親、姉妹がいても。
今は訳あって犬とふたり暮しです。苦境を乗り越え私が勝ち取って私が選んだ生活をしてます。勝ち取った1人暮しは楽です。
でもね、
わたし、寂しすぎて辛いんです。贅沢だよ?そんな声も聞こえきそう。でも過去には戻りたくない。勝ち取ったこの生活スタイルを捨てることは、歩んできた自分を否定することになります。
わたしは心が寂しくて悲鳴をあげています。だから彼にすがるのです。
絶対的な愛なんてあるわけないのに。
うさぎさん。私は多分お迎えがくるその日まで孤独と付き合っていかなきゃいけないのでしょうか?
孤独がもっと甘美なものなら良かったのに。
【中村うさぎの回答】
そらさん、わかってらっしゃると思いますが、「孤独」は甘美なものではありません。
そして私たちは、その甘美でもなければ快適でもない、ていうかむしろ爛れた傷口のように痛む「孤独」と死ぬまで付き合っていかなくてはなりません。
前回も申し上げたとおり、我々が孤独から逃れる方法は皆無です。
愛する相手がいても、仲睦まじい家族がいても、人間は孤独です。
それはもう諦めてください。
でも、あなたには自分で獲得した自由な生活と、あなたにとってとても大切な彼氏がいる。
もちろん、彼氏がいるからといって孤独から逃れられるわけではありませんが、少なくとも一時的に孤独を紛らわせる助けにはなります。
ただ、なまじ彼氏がいると、どうしても相手にいろんな期待をしてしまうから(もっと理解して欲しいとか、もっと大切にして欲しいとか)、結果的にますます孤独を感じることにもなるわけです。