目下ダイエット中ゆえ、朝から晩まで食べ物のことしか考えてない中村です。
あ~、お腹空いた~。
と、まぁ、私の近況などどうでもいいので、さっそく「人生相談」を始めましょう。
今回のお悩み人は「かざまあさひ」さんです。
以降は「あさひ」さんとお呼びします。
【お名前】
かざまあさひさん
【都道府県】
東京都
【性別】
女性
【年齢】
22歳
【ジャンル】
恋愛
【相談内容】
都内の大学に通っている22歳の女です。
周りが男性ばかりの学部なので、顔の割には男に不自由していませんでした。
大学内で、彼氏とセフレを作っていたのですがこの間セフレに振られてしまいひどく落ち込んでいます。
セフレくんは整った顔立ちをしていたのですが男子校出身で女子と会話をしないために大学3年になっても女性と交際したことがありませんでした。そこに付けこんでセフレにしたとでも言うのでしょうか。
そんなセフレくんにこの度彼女ができました。Hカップの美女です。
その瞬間ポイされました。
二人がくっつくのを応援して色々手を回したりもしたのですが、今や友人関係まですっぱりカットされました。
その時ようやく、遊び相手にしては入れ込みすぎていたと気付きました。
セフレくんは彼女さんと私が同席しているところで「(私の名を挙げずに)実は過去にセフレがいたが連れて歩くには顔が悪かったので彼女にはしなかった」とのたまったことがあります。
あまりのデリカシーと思慮の無さに怒りが募る一方、自分が彼のどこが好きだったかと言えば顔だというのが滑稽です。
最も辛いのが、私その時点ですでに整形済みだったことです。目と鼻と顎を弄っています。それでも客観的に見れば偏差値54ぐらいのありふれた顔でしょう。
胸はD~Eカップあって小さいとは思っていないのですが、Hカップには敵いません。
今の彼氏と良好な(?)関係を築けているだけでも感謝すべきだと理屈ではわかっているのですが……
気持ちいいセックスが出来る相手を失ったというのも悲しいのですが、美人で巨乳な彼女さんに女として完全敗北したことで自尊心を粉々にされて凹んでいます。
どうか立ち直るための考え方のヒントを頂けませんでしょうか。
【中村うさぎの回答】
あさひさん、あなたは頭のいい女性ですね。
お悩み相談の文中で、ちゃんと自己分析ができてる。
私があなたくらいの年の頃に、あなたの半分でも自己分析力があれば、きっとこんなズタボロ人生は送らなくて済んだだろうなぁ。
で、あなたは今回失恋をしたわけですが、非常に冷静かつ聡明な自己分析によって、相手が顔と乳で女を選ぶ男であることを非難するでもなく、自分も相手の顔に惹かれていただけだという事実も認め、そのうえ「滑稽」にすら感じている。
これは、なかなかできることではありませんよ。
普通は自分のそんな愚かしさから目を背け、相手に憤慨したりライバルの女に憎しみをたぎらせたりして終わるからです。
こういう局面で自分を嗤うことのできるあなたは、羨ましいほどの客観性を持ってます。
そしてさらに、今回の失恋があなたにもたらした衝撃の核心が、何よりも己の「自尊心」の問題であることも自覚している。
そう、失恋という経験の一番の問題点は、著しく自己評価が落ちることなのです。
「選ばれなかった私」「愛されなかった私」という自己像が、失恋者を深く傷つけます。