ARTICLE 中村うさぎの人生相談

  • 「ブレるな!」あたしが言いたいのはそれだけ。

  • 2013年11月06日 (水)

10月2日に、タカナシがせっかく大人な意見を書いてくれてるにもかかわらず(あたしマジで感心したわ)、あたしはひとりでとあるコメントに激怒して2回にわたって毒舌吐きまくり攻撃しまくりで、なんか自分が幼稚で恥ずかしい(笑)。

 

さて、今回の「みのもんた」問題ね、タカナシの言うように、親としての立場に身を置くべきか、公人としての立場を優先すべきか、確かに難しい問題ではあるでしょう。

 

でもね、あたしだったら絶対に公人としての立場を優先する。

それは自分に子どもがいないから親の気持ちがわからないせいかもしれないけど、そんなあたしにもとりあえず家族はいるわけで、もしも家族が犯罪を犯したら、あたしはやはりそれを赦すわけにはいかかない。

今までさんざん他人を断罪してきた自分の責任を取り、生放送中に土下座するわ。

そういうところでブレたくないのよ、あたし。

言ってることとやってることが違う人間にはなりたくない。

 

いや、もちろん人間だから無自覚な矛盾はあるだろうけど、でき得る限り、己の矛盾にも自覚的でいられるよう努力したい。

それには、自分を外側から眺めるメタな視点が必要だろうから、日頃から懸命にそのメタ視点を養おうと努力してるつもりよ。

 

したがって、あたしに言わせれば、今回の「みのもんた」問題は、彼のあまりにも欠如したメタ視点の問題だと思うわけ。

自分はここでどう振る舞うべきであるか、何にも考えてないでしょう。

何が「親の気持ち」よ。

二人の息子を大手のテレビ局にコネ入社させ(このご時世によ)、スポイルしてきたのはどこの誰よ?

ここで「親の気持ち」なんか持ち出すのは卑怯だわ。ちゃんと公人として振る舞いなさい!

 

なんちゃって、ついついアツくなってしまったわ。

どうして「みの」問題になると、あたしはこんなにアツくなるのか?

きっと彼が嫌いだからね(笑)。

そう、昔っから嫌いなの。

これはもう個人的な好みの問題だから、誰にも強要するつもりはないけど(だから世の中に「みの」大好きな人が大勢いても、べつにどうこう言うつもりはないわ)、あのニヤケた顔にいつもイラッとするのよね。

あたしには彼が「権力の亡者」にしか見えないの。

 

おそらく彼には大きなコンプレックスがあって、それを埋めるために権力を欲してるんだと思う。

そういうことは「週刊文春」や「週刊新潮」にも書いてあったけど、それらを読むまでもなく、彼の言動から察せられるわね。

彼は世間に承認されたい。

もっともっとリスペクトされて、多大な影響力を持ちたい。

ある意味、世間を支配したいのよ。

ボス猿のマウンティング行為と一緒ね。くだらな過ぎて、笑うことすらできないわ。

 

ま、以上が、あたしの「みの」問題に対するスタンスよ。

タカナシの冷静なコメントに比べると、幼稚で感情的かもしれないけど、あたしなりの筋は通ってるつもり。

 

そう、「ブレるな!」……
あたしが言いたいのは、それだけ。